アリゾナ州セドナにあるチャペル・オブ・ザ・ホーリー・クロスは、セドナの赤い岩のなかに建つミッドセンチュリーモダンな教会だ。
印象的なのは、ガラス窓の中に浮かび上がるように配置された細い十字架。外から見るとまるで要塞のようにも見えるが、中から見るとセドナの美しい風景が十字架の背景となり、教会でよく見られる十字架の後ろにあるステンドグラスなどここでは不要だったのだとよくわかる。
1930年代の芸術家マーガレット・ブルンスウィグ・ストードが十字架の形をした教会を建てたいという夢を抱き、彼女のアイデアを実現させたのがこの教会だ。
当初はLAやハンガリーのブタペストに建築しようとしていたものの、どちらも実現せず、最終的に彼女が結婚後に移り住んだセドナに建てられることになったらしい。
地上 200フィート(60m)の高さにそびえ立ち、高さ90フィート(27m)の十字架を抱く教会が完成したのは1956年。翌年の1957年にはアメリカ建築家協会の Award of Honorを 受賞したという。
