冷蔵庫の野菜室を開けたら、一袋の残念な姿のニンジンがあった。
そういえば、スーパーでとてもみずみずしいニンジンを見て、「よし! このニンジンとりんごでサラダにしよう!」と思って買ったのだった。でもその日の晩ご飯の予定が急に外食に変わったので、ニンジンとリンゴのサラダのことはすっかり忘れ、その後1週間の旅行に出かけてしまったのだ。
戻ってきた時にはニンジンはサラダで食べるにはちと躊躇する状態になっていた。
プラスチックの袋に入ったまま冷蔵庫に閉じ込められていたせいか、3本のうち2本は下半分が傷んで食べられない状態で、残りの1本は白髪の無精髭のように見える細かい根が伸び初め、頭から芽も伸びている。
傷んだ部分を泣く泣くカット。まだ食べられる残りの部分はしっかり加熱できるポタージュスープにしてしまえ!
ポタージュはミキサーさえあれば簡単に作れる。材料を水とバターで柔らかく煮て、それをミキサーにガーッとかけ、好みの濃さにのばして塩胡椒するだけ。
バターがオリーブオイルになることもあれば、煮込む時にスープの素を入れることもあるし、好みの濃さにのばす時に牛乳を入れることもあるが、野菜の味がじんわり楽しめる簡単料理であることに変わりはない。冬は暖かくして、夏は冷たくして、いつでも楽しめる。
今日はニンジンのポタージュなので、甘みが出る玉ねぎも一緒に入れてみる。

まず、にんじんは皮を剥いて薄切りにし、玉ねぎも薄切りにする。

鍋を火にかけて熱し、バターをたっぷりと投入する。バターが溶けかけたら玉ねぎとニンジンを入れてしんなりするまで炒める。

玉ねぎがしんなりし、ニンジンもなんとなーく柔らかそうになるまで、でも焦げないように炒める。

そこにひたひたくらいの水を投入し、鶏ガラスープの素も入れて、沸騰するまで火にかける。
中華用の鶏がらスープの素は味が割とニュートラルなので、うちでは西洋料理にもよく使うが、コンソメスープの素でも良い。
沸騰する頃にはニンジンにも火が通ってある程度柔らかくなっているはずだ。


この段階でニンジンに火が通っていればOKだ。一切れ食べてみてもし少々硬いなと思っても、ニンジンは生でも食べられるのだからあまり気にすることはない。この後ミキサーがしっかりと潰してくれる。
でも気になる場合はここでしっかり火を通して柔らかくすると良い。

滑らかなポタージュにするためには、「これで良いかな?」と思っても我慢し、しっかりミキサーにかけた方が良い。昔のチキンラーメンのCMのように、「3分間待つのだぞ」と言いながら3分間回すと良い。
もしミキサーに「スムージー」用のメニューがある場合、それに合わせてガーッとやっても良い。
うちのミキサーには「スープ」用のメニューがあるのだが、それは加熱も一緒にするというなんだか本格的な機能で、実は1度しか使ったことがない。
出来上がったら鍋に戻し、牛乳で好みの濃さにのばして再び温める。それを塩胡椒で味を整えれば出来上がりだ。


カボチャやとうもろこしのポタージュも、きのこのポタージュも同じようにして簡単に作れる。
冷凍のグリーンピースが冷凍庫に残っている場合は、それを使ったグリーンピースのポタージュも美味しい。グリーンピースの場合、水を多めにして牛乳なしで作った方が豆の味が際立って美味しく感じた。
にんじんのポタージュ

にんじんのポタージュ
カボチャやとうもろこし、きのこ、グリーンピースなど、応用のきく簡単ポタージュの作り方
*グリーンピースのポタージュは牛乳を入れず、水の量を増やす方が豆の味が引き立って美味しい。
食材
- にんじん2本
- 玉ねぎ 1/2個
- 鶏ガラスープの素 小さじ1
- バター 大さじ1程度(20gくらい)
- 水 適量(250〜300cc)
- 牛乳 適量(250〜300cc)
- 塩胡椒 適量
手順
- にんじんは皮をむき、薄切りにする。玉ねぎも薄切りにする。
- 鍋を火にかけてバターを入れる。
- バターが溶けてきたら玉ねぎとニンジンを入れ、しんなりするまで炒める。
- 3にひたひたの量の水を入れ、鶏がらスープの素も入れて中火で沸騰するまで煮る。
- ニンジンが柔らかくなったら、煮汁ごとミキサーに入れ、3分回す。
- 5を鍋に戻し、牛乳で好みの濃さに伸ばして火にかけ、塩胡椒で味を整える。
Amazon Link