私が初めてストウブ鍋でパンを焼いたのは今から約6年前(その時の記事はコチラ)。パン焼き初心者の私でも美味しいパンが焼けたことに感動したものです。
そのあと何度もストウブでパンを焼き、腕も上達していたのですが、1年くらいで飽きてしまい焼くのをやめてしまいました。
ところが最近また、パンを焼きたくなってきたのです。
あの時の記事を読み返すたびに「発酵」がぜんぜんうまくいってなかったことがずっと気になっていて、そのリベンジもしたかったこともあり、久々にパン作りの材料を買いそろえました。
春になって温かくなってきたので今の気温だと捏ねないパン焼きには最適です。
ということでさっそく作ってみました。レシピは前回と同じジム・レイヒーさんのレシピです。
材料の分量はストウブラウンドココット22センチサイズ用にしました。
が! 買い替えたオーブンがコンパクトサイズだったため22センチのラウンドココットが入らないことに気づき、急遽別のストウブ鍋に変更することに……。
軽くショックを受けましたが、めげずに続けます。
材料
ストウブ ラウンドココット 22センチ用の分量
・強力粉 400g(今回は「春よ恋」という強力粉と「リスドール」という中力粉を2:1くらいに混ぜました)
・塩 6g
・ドライイースト(赤サフ) 1g
・水 300g(300cc)

ドライイーストは例のごとく目分量で1gを割り出しました。(1袋3g入りなので、お皿に全部出して三等分して使うというやり方です。)

作り方
大きめのボウルに材料を全部入れます。

ヘラで粉っぽさがなくなるまでグルグル混ぜます(混ぜ過ぎ注意)。

こんなもんでしょうか。

ボールにラップをして12時間~18時間置いておきます。
室温がちょうど20度くらいなので部屋に置いてこの日は寝ました。
翌朝の状態(13時間寝たわけではありません)がこちら。

ちゃんと発酵しておりました。
まな板に打ち粉をし、そこに全部生地を出します。

なんかすごい状態です。これはもしかしたら過発酵なのでしょうか?
久々すぎてよくわかりませんが続行。
水分が多い生地なのでベタベタと扱いにくいですが、手にも打ち粉をして端をつかんで四角に伸ばします。

伸ばした端を折り込むように中央に重ねます。
ちょっと水が多すぎたのかもしれません。すごく扱いにくいです。

なんとか持ち上げて布を敷いたボウル(布には打ち粉をする)に折り目を下にして入れます。

布の角を内側に折って生地が乾かないようにふわりと被せ、このまま常温で2時間二次発酵させます。
2時間後、生地が2倍ほどに膨れて弾力も出ましたが、やはり水分が多すぎた感じです。
気にせずこのまま続行。

ここでちょっと時間を戻しますが、焼く30分前にオーブンとストウブ鍋を温めておく必要があります。
なので逆算して二次発酵の1時間半後にはオーブンの用意をしておきましょう。
ストウブに蓋をして230℃に余熱したオーブンに入れ、230℃で30分そのまま空焼きします。
30分後、オーブンからストウブ鍋を取り出して蓋を取り、二次発酵が終了したパン生地をストウブの中に入れて(生地の乗った布を鍋の上でひっくり返し、鍋の中に落とすようにします。折り目が上で大丈夫です。)すぐに蓋をします。
ストウブ鍋をオーブンに戻し、250℃で30分、いったん取り出して蓋を外して230℃で15分焼きます。
蓋を外してからは焦げるので様子を見ながら時間を調節してください。
生地を鍋に入れる時は直接でも良いですし、クッキングシートをしいた状態でも大丈夫です。
鍋に直接入れる場合は、鍋に入れる前に生地の上に強力粉やふすま、コーンミールを一握りほど振りかけておきましょう。そうすると焼き上がったときに鍋からコロンと綺麗に取れます。
今回はクッキングシートを使用しています。
クッキングシートは一度クシャクシャにしたものを伸ばした状態で使うと型に馴染みやすいとマーサ・スチュアートが言うてましたのでそのようにしております。
鍋が熱い状態なのでくれぐれも火傷に注意してください。

クッキングシートごと入れた状態がこちら。

すぐにこの上から蓋をしてオーブンへ。
焼けました。

実は今回、生地のボリュームと急遽使用した鍋のサイズが合ってないと思い、焼く前に生地を1/3ほどカットして鍋には残りの2/3の生地を放り込みましたが、それでもちょっとボリュームが合わなかったみたいでギュッと圧縮された形になってしまいました。
ですが、そう悪くは無いというところでしょうか。

冷めたのを確かめてカットしてみました。

ギュッとしてますね。

このパンはモチモチした仕上がりが特徴ですが、今回は少し水が多かったようなのと、型のサイズと生地の量が合っていなかったこともあり、ちょっとミッチリした仕上がりになりましたが味は美味しいです。
久々に焼いた割には美味しく焼けた気はします。
ですが大成功には遠いので、またリベンジしたいと思います。
ところでカットした1/3の生地ですが、これは小さいココットに入れて焼こうと思ったのですが、なんだか面倒くさくなり、そのまま焼いたらどうなるのだろうという好奇心もあったので、クッキングシートの上に置いた状態で、焼き時間は同じにして焼いてみました。

焼き上がり。

見た目はあまり良くない。
カットしてみると、

おや? 鍋で焼いたのよりイイ感じじゃね?
ストウブ、要らなくね?
な状態。

まぁ、そんなこんなで久々のストウブパン、いろんな疑問を残しつつ楽しく美味しく焼けました。
また近いうち(ドライイーストが死なないうち)に挑戦したいと思います。

ストウブ鍋で焼く捏ねないパン

ストウブ鍋で焼いた捏ねないパン
2006年にニューヨークタイムズで紹介されて以来、世界中で大人気になったジム・ライヒーさんの「捏ねないパン」のレシピに再挑戦。
ストウブ鍋にパン生地を入れてストウブ鍋ごとオーブンで焼くというのはオーブンの中にミニオーブンを作るということで、それによって美味しいパンが簡単に焼けるようになります。
Credit: Jim Lahey
食材
- 強力粉 400g
- 塩 6g
- ドライイースト(赤サフ)1g
- 水 300g
手順
- ボールに強力粉、塩、ドライイーストを入れ、そこに水を入れてゴムベラでグルグル混ぜる。全体がざっと混ざって粉っぽさがなくなるまで混ぜる。(このとき、ベタベタひっつく状態であることが重要。もしべたべたせず、粉っぽければ大さじ1〜2の水を足す。)ボールにラップをし、室温20℃の状態で12時間〜18時間寝かせる。(一次発酵)
- 12時間〜18時間後、一次発酵の様子をチェックする。生地は2倍に膨らみ、プツプツと穴が空いているはず。
- 強力粉で打ち粉をした台に2の生地を一塊のまま移す。このとき、生地はボールにくっついていくつも紐上ビローンと伸びるはずで、とても柔らかくベタベタしているはずだがそれでOK。粉を付けた手で四角を引っ張りながら四角形に伸ばす。伸ばした生地の4つのコーナーを折り紙の要領で中央に折り込む。
- コットンの布にたっぷり打ち粉をし、生地を折った側を下にしてその上に乗せる。パンの形を丸くするため、布ごと乾いたボールに入れ、布の端を生地の上にかぶせる。そのまま2時間常温で放置して二次発酵させる。
- 2時間ほどで生地が2倍に膨らみ弾力が出る。粉をつけた指で5~6mmのくぼみをつけてみて、くぼみの形がそのままきーぷされていれば二次発酵成功。そうでなければあと15分ほど二次発酵をい続ける。
- 二次発酵が終わる30分ほど前にオーブンを230℃に予熱し、蓋をしたストウブをオーブンに入れ、30分温める。
- ストウブ鍋が温まったらオーブンから取り出し、蓋を取って、粉や小麦ふすま、コーンミールを振りかけたパン生地をそちらを下にして鍋に入れる(生地の折り目が上になる)。粉類の代わりにくしゃくしゃにして伸ばしたクッキングシートの上に生地を乗せ、クッキングシートごと鍋に入れても良い。すぐに蓋をし、その状態のストウブ鍋をオーブンに戻し、温度を上げて250℃で30分焼く。
- 30分経ったらいったん取り出して蓋を外し、温度を230℃に下げて15分焼く。綺麗な焼き色がついたら焼き上がり。
Photo by Yoko Kadokawa
Information
・NYタイムズ に掲載されたジム・レイヒーさんのレシピ
・ジム・レイヒーさんの本「my bread」
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